新しいマシンが来た
会社でリースアップした SparcStation 20 を格安で
ゲットしたので、現在のマシン (SparcStation 10) から
乗り換えることにしました。
しばらくは 2台併用する予定ですが。
パーツの組み付け
この SS-20 は FDD や CD-ROM が無かったので余っているパーツから
組み付けることにしました。なければここはパスしていいですけど。
当然っすね。
- ふたを開ける
- めくら蓋を外す
マイナスドライバで爪を押せば簡単に外れる。
- FDD 接続用のケーブルの接続
リボンケーブルは FDD 取り付け用レールの下をくぐらせて
基盤にコネクタを挿す。電源ケーブルも同様。FDD なしモデルには
ケーブルが付いていないので、FDD をもらってくるときに
一緒にもらってこないといけない。
- FDD の取り付け
下の段に FDD を入れ、リボンケーブルと電源ケーブルをつなぐ。
化粧蓋は FDD 装着後に付ける。
- CD-ROM の取り付け
CD-ROM を入れ、リボンケーブルと電源ケーブルをつなぐ。
ケーブルは最初から用意されている。
- HDD の取り付け
SS-20 はなんと HDD にマウンタ(?)が合体している。
おまけに SCSI のコネクタも合体している。SS-10 とは大違い。
確かに便利だけど他のマシンからの流用は難しそうだ。
- メモリの取り付け
挿すバンクの位置に注意。挿すのには意外と力がいる。
動作の確認
新マシンはもともと私が web サーバとして使っていたものでした。
ですので輸送時に壊れていなければ、きちんと動くはずです。
が、いろいろ追加したのでだめかも知れない、と思い一応確認 :-)。
電源投入後、ディスプレイの LED が点灯した瞬間をねらって
[STOP]+[A] をバシッと押して boot を止めます。
ok プロンプトが表示されたら次のコマンドで CD-ROM や HDD を
認識しているか調べます。
- ok probe-scsi-all
うまく動いたら Solaris (or SunOS) 上でも認識させます。
以下のように boot させることで /dev を再構築します。
- ok boot -r
起動時のメッセージにエラーが出てないかもチェックしておきましょう。
ついでに最初に表示される Ethernet address と Serial と
Host ID をメモっておいたほうがいいかも。
メモったら内蓋のなかにでもマジックで書いておきましょう。:-)
NetBSD/sparc に移行
Solaris から NetBSD/sparc に移行するにはいくつかの方法があります。
どれか一つを選んでください。
- dump/restore
すでに SS-10 で NetBSD/sparc が動いているので、HDD を丸ごと
dump するという手抜きな方法。/etc ファイルの修正し忘れとかが
あるかもしれない。カーネルの再構築もしなきゃいけないだろう。
当然コピー元となる NetBSD/sparc が動く、
同じカーネルアーキテクチャのマシンがないといけない。
- miniroot
もっとも一般的と思われる方法。配布物の中にある miniroot を
用いてインストールをする方法。インストールするマシンに既に
Solaris 等なにか OS が動いていないといけない。
- netboot
もう一つの主流の方法。他のマシンをファイルサーバとして
そこからネットワークを介してインストールをする方法。
ネットワークに接続できるサーバを用意する必要がある。
- floppy
最近の新しく追加された方法。ブートフロッピーから立ち上げて
カーネルをインストールする方法。
フロッピードライブが必要。
まぁ dump は記事にならないのでボツ。自分の性格からして
さまざまな設定ファイルを忘れずに変更できるとは思えないので。
あらかじめ miniroot-133.fs.gz を
ftp
や cdrom 等で
用意しておいてください。
以下は Solaris から移行する場合です。
- # swap -l
として swap パーティションの位置を確認します。
- # gunzip miniroot-133.fs.gz
- # dd if=miniroot-133.fs of=/dev/rdsk/c0t3d0s1 bs=20b conv=sync
of= のところには先に調べた swap パーティションの位置を入れます。
- # halt
- ok boot disk:b netbsd -s
これで miniroot が立ち上がります。miniroot は swap パーティションに
書き込みましたので次に何かの OS が起動すると消えてしまいますので
注意してください。
ネットワークインストールにはインストール用のサーバが必要です。
ほとんどの設定はサーバに対して行います。
本とかには簡単そうに書いてますけど、結構めんどいですね。
(アドレスは秘密なのでマニュアルから取って説明してます。)
- /etc/ethers に新設するクライアントの Ethernet address と hostname
の行を追加します。
- 8:0:20:7:c5:c7 slimy
- /etc/hosts に新クライアントの IP address と hostname の行を追加します。
- 192.197.96.12 slimy
- boot.net ファイルを取ってきて、/tftpboot に置いてから
- # cd /tftpboot
- # chmod 444 boot.net
- # ln -s boot.net C0C5600C.SUN4M
ここで C0C5600C は IP アドレスの16進表記。
boot.net のモードに注意。
- /etc/bootparams にクライアントに見せる root の場所を追加します。
- slimy root=terry:/export/slimy/root
- クライアントの swap ファイルを作成します。(32MBの場合)
- # mkdir -p /export/slimy/root/swap
- # cd /export/slimy
- # dd if=/dev/zero of=swap bs=32k count=1024
- クライアントの / パーティションを作成します。
サーバ容量の都合上 base と etc だけ入れることにしました。
- # cd /export/slimy/root
- # tar xvfz base.tgz
- # tar xvfz etc.tgz
ここで ls -F したとき以下のようなものがなければ、
今 mkdir しておきましょう。
bin/ cdrom/ dev/ etc/ mnt/ netbsd* sbin/ swap/ tmp/ usr/ var/
dev の中をつくっておきます。
- # cd dev
- # sh ./MAKEDEV all
- /etc/exports に NFS で見せたいディレクトリを指定します。
- /usr -ro slimy
- /export/slimy/root /export/slimy/swap -maproot=root slimy
- /cdrom -ro slimy
ちなみに /cdrom は CDROM をマウントしてあるところです。
- /export/slimy/root/etc の中の以下のファイルを適宜
新しいクライアントにあうように変更します。
- # cd /export/slimy/root/etc
- # cp /etc/hosts hosts
- # echo slimy > myname
- # cp /etc/ifconfig.le0 ifconfig.le0
ifconfig.le0 はコピーした新しいほうを適宜変更してください。
- 新しい fstab は NFS マウントするように設定します。
- terry:/export/slimy/root / nfs rw 0 0
- terry:/export/slimy/swap none swap sw,nfsmntpt=/swap
- terry:/usr /usr nfs rw 0 0
この行の順番は重要です。動かない場合は替えるといいかも。
- tftpd を活かします。inetd.conf の tftpd の行頭にある # を
外してから inetd を再起動してください。
- # vi /etc/inetd.conf
- # kill -HUP inetd-pid
inetd-pid は "ps ax" で見た inetd の PID です。
- いくつかのデーモンは設定なしでは動いてないので、動かすようにします。私の場合は既に NFS サーバだったのでそれ以外を起動するだけでした。
- # vi /etc/rc.conf (nfsd, mountd)
- # rarpd -a
- # rpc.bootparamd
- クライアントをブートします。
- ok boot net
floppy ドライブがある機種の場合はこれが一番のお勧めです。
楽なインストールです。
- boot13G.fs.gz を gunzip して dd か rawrite する。
- その floppy から sparc を立ち上げる。
- ok boot floppy
たったこれだけ。楽ですね〜。
ブートフロッピーの最新版はboot13I.fs
にあります。(1999.01.03現在)
インストールとその後
上記のいづれかの方法で起動できたら install.sh を実行して
インストールをします。CDROM, NFS, ftp の他に tape と DOS Floppy
からも 1.4 からインストールできるようになったようです。
インストールしたあと、若干の設定が要ります。
- /etc/rc.conf の編集(必須)
- /netbsd_GENERIC_SCSI3 を /netbsd にコピー(お好みにより)
- /etc/fstab の編集(上記カーネル変更したとき)
どう変更するかは環境によって異るので割愛しますけど、
これでやっと、ブート可能になります。