新しいマシンが来た

会社でリースアップした SparcStation 20 を格安で ゲットしたので、現在のマシン (SparcStation 10) から 乗り換えることにしました。 しばらくは 2台併用する予定ですが。

パーツの組み付け

この SS-20 は FDD や CD-ROM が無かったので余っているパーツから 組み付けることにしました。なければここはパスしていいですけど。 当然っすね。
  1. ふたを開ける
  2. めくら蓋を外す
    マイナスドライバで爪を押せば簡単に外れる。
  3. FDD 接続用のケーブルの接続
    リボンケーブルは FDD 取り付け用レールの下をくぐらせて 基盤にコネクタを挿す。電源ケーブルも同様。FDD なしモデルには ケーブルが付いていないので、FDD をもらってくるときに 一緒にもらってこないといけない。
  4. FDD の取り付け
    下の段に FDD を入れ、リボンケーブルと電源ケーブルをつなぐ。 化粧蓋は FDD 装着後に付ける。
  5. CD-ROM の取り付け
    CD-ROM を入れ、リボンケーブルと電源ケーブルをつなぐ。 ケーブルは最初から用意されている。
  6. HDD の取り付け
    SS-20 はなんと HDD にマウンタ(?)が合体している。 おまけに SCSI のコネクタも合体している。SS-10 とは大違い。 確かに便利だけど他のマシンからの流用は難しそうだ。
  7. メモリの取り付け
    挿すバンクの位置に注意。挿すのには意外と力がいる。

動作の確認

新マシンはもともと私が web サーバとして使っていたものでした。 ですので輸送時に壊れていなければ、きちんと動くはずです。 が、いろいろ追加したのでだめかも知れない、と思い一応確認 :-)。 電源投入後、ディスプレイの LED が点灯した瞬間をねらって [STOP]+[A] をバシッと押して boot を止めます。 ok プロンプトが表示されたら次のコマンドで CD-ROM や HDD を 認識しているか調べます。
ok probe-scsi-all
うまく動いたら Solaris (or SunOS) 上でも認識させます。 以下のように boot させることで /dev を再構築します。
ok boot -r
起動時のメッセージにエラーが出てないかもチェックしておきましょう。
ついでに最初に表示される Ethernet address と Serial と Host ID をメモっておいたほうがいいかも。 メモったら内蓋のなかにでもマジックで書いておきましょう。:-)


NetBSD/sparc に移行

Solaris から NetBSD/sparc に移行するにはいくつかの方法があります。 どれか一つを選んでください。 まぁ dump は記事にならないのでボツ。自分の性格からして さまざまな設定ファイルを忘れずに変更できるとは思えないので。


インストール(miniroot編)

あらかじめ miniroot-133.fs.gzftpcdrom 等で 用意しておいてください。 以下は Solaris から移行する場合です。
# swap -l
として swap パーティションの位置を確認します。
# gunzip miniroot-133.fs.gz
# dd if=miniroot-133.fs of=/dev/rdsk/c0t3d0s1 bs=20b conv=sync
of= のところには先に調べた swap パーティションの位置を入れます。
# halt
ok boot disk:b netbsd -s
これで miniroot が立ち上がります。miniroot は swap パーティションに 書き込みましたので次に何かの OS が起動すると消えてしまいますので 注意してください。


インストール(netboot編)

ネットワークインストールにはインストール用のサーバが必要です。 ほとんどの設定はサーバに対して行います。 本とかには簡単そうに書いてますけど、結構めんどいですね。 (アドレスは秘密なのでマニュアルから取って説明してます。)
  1. /etc/ethers に新設するクライアントの Ethernet address と hostname の行を追加します。
    8:0:20:7:c5:c7 slimy
  2. /etc/hosts に新クライアントの IP address と hostname の行を追加します。
    192.197.96.12 slimy
  3. boot.net ファイルを取ってきて、/tftpboot に置いてから
    # cd /tftpboot
    # chmod 444 boot.net
    # ln -s boot.net C0C5600C.SUN4M
    ここで C0C5600C は IP アドレスの16進表記。 boot.net のモードに注意。
  4. /etc/bootparams にクライアントに見せる root の場所を追加します。
    slimy root=terry:/export/slimy/root
  5. クライアントの swap ファイルを作成します。(32MBの場合)
    # mkdir -p /export/slimy/root/swap
    # cd /export/slimy
    # dd if=/dev/zero of=swap bs=32k count=1024
  6. クライアントの / パーティションを作成します。 サーバ容量の都合上 base と etc だけ入れることにしました。
    # cd /export/slimy/root
    # tar xvfz base.tgz
    # tar xvfz etc.tgz
    ここで ls -F したとき以下のようなものがなければ、 今 mkdir しておきましょう。
    bin/ cdrom/ dev/ etc/ mnt/ netbsd* sbin/ swap/ tmp/ usr/ var/
    dev の中をつくっておきます。
    # cd dev
    # sh ./MAKEDEV all
  7. /etc/exports に NFS で見せたいディレクトリを指定します。
    /usr -ro slimy
    /export/slimy/root /export/slimy/swap -maproot=root slimy
    /cdrom -ro slimy
    ちなみに /cdrom は CDROM をマウントしてあるところです。
  8. /export/slimy/root/etc の中の以下のファイルを適宜 新しいクライアントにあうように変更します。
    # cd /export/slimy/root/etc
    # cp /etc/hosts hosts
    # echo slimy > myname
    # cp /etc/ifconfig.le0 ifconfig.le0
    ifconfig.le0 はコピーした新しいほうを適宜変更してください。
  9. 新しい fstab は NFS マウントするように設定します。
    terry:/export/slimy/root / nfs rw 0 0
    terry:/export/slimy/swap none swap sw,nfsmntpt=/swap
    terry:/usr /usr nfs rw 0 0
    この行の順番は重要です。動かない場合は替えるといいかも。
  10. tftpd を活かします。inetd.conf の tftpd の行頭にある # を 外してから inetd を再起動してください。
    # vi /etc/inetd.conf
    # kill -HUP inetd-pid
    inetd-pid は "ps ax" で見た inetd の PID です。
  11. いくつかのデーモンは設定なしでは動いてないので、動かすようにします。私の場合は既に NFS サーバだったのでそれ以外を起動するだけでした。
    # vi /etc/rc.conf (nfsd, mountd)
    # rarpd -a
    # rpc.bootparamd
  12. クライアントをブートします。
    ok boot net

インストール(floppy編)

floppy ドライブがある機種の場合はこれが一番のお勧めです。 楽なインストールです。
  1. boot13G.fs.gz を gunzip して dd か rawrite する。
  2. その floppy から sparc を立ち上げる。
    ok boot floppy
たったこれだけ。楽ですね〜。
ブートフロッピーの最新版はboot13I.fs にあります。(1999.01.03現在)


インストールとその後

上記のいづれかの方法で起動できたら install.sh を実行して インストールをします。CDROM, NFS, ftp の他に tape と DOS Floppy からも 1.4 からインストールできるようになったようです。 インストールしたあと、若干の設定が要ります。 どう変更するかは環境によって異るので割愛しますけど、 これでやっと、ブート可能になります。