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インターネット人口についての巻
そも工房庵主敬白
日本のインターネット人口については、様々な統計がある。
郵政省の『平成12年度版 通信白書』では、2706万人(1999年末現在)。
日本インターネット協会の『インターネット白書』では、2000年2月時点で1937万人で、2000年12月には2267万人になる見込みとなる。
また日経BP社のインターネット視聴率センターでは、2500万人(2000年3月現在)。
その他に、ニールセン/ネットレイティングスによる1917万人(2000年5月現在)という調査もある。
別に、学生のインターネット経験率は98%に達するという新聞報道がある。
まあ、インターネット人口というのがいったい何であるのかというのが、解釈の別れるところであろうし、調査の仕方にもよるだろう。
正確な把握は困難であろうが、少なくとも2001年1月1日現在であれば、2000万人をはるかに突破していることは間違いない。
大都市周辺では、4軒に一軒程度の割合で家庭に普及し、3人に一人位の割合で勤務先か学校でインターネットを利用しているというのが、正直な実感である。
大企業や官公庁・大学では社内(組織内)LANの構築が進み、一人一人がメールアドレスを持つようになっており、仕事上、名刺にメールアドレスがないと恥ずかしい思いをさせられる時代になってきている。
インターネットは、携帯電話のモバイル環境を巻き込み、いまや化け物のように大きくなってきている。
パソコンのアプリケーションの一つとしてインターネットがあるのではなく、インターネットのツールとしてパソコンがあるという、昔から見ると逆転した現象がおこっている。
インターネットという世界を共通項として、WindowsとMacだけではなく、さまざまなモバイル端末や電話・テレビまでもが、結び付けられつつあるのだ。
インターネットは、どこまで伸びるのだろうか。
アメリカなどの例をみても、人口の50%前後までは順調に伸びることが予想される。
そこから先は、次世代ネットや次世代携帯が何を可能にするかによるだろう。携帯のほうが進みすぎると、パソコン不要という事態になる可能性も考えられる。いや、それこそが未来の電脳社会の理想的な姿かもしれない。
家庭に大きな箱を据え付けておくより、自分の移動にあわせて情報を送受信できるほうが便利に決まっているからだ。
「第4世代(第5世代?)移動通信システム」がどのようになるか、楽しみでもあるが何故か恐い気もする。
もともと携帯電話が普及し始めたとき、どこにいても捕まえられるということで、抵抗を示す人も多かった。
かくいう私も、「別の所で別の事をしているときに突然それを中断させ会話させる携帯電話は失礼なものだ」という持論で、だからE-Mailのほうがよいと宣言し、わが組織内で携帯電話をもたない最後の少数派であった。
ところが、何時の間にか全ての携帯電話がメール対応となり、持論による抵抗根拠がもろくも崩れ去ってしまい、持たざるを得なくなってしまった。今の私にとって、携帯電話は、携帯メール機そのものである。
いまでは、家に普通の電話がなく携帯電話だけ持っているという人もいる。
特に独身者には今後そういう人が増えてくるだろう。
かくして携帯電話でE-Mailを利用する人が、どんどん増えている。携帯電話とパソコンの間はもちろんのこと、携帯電話同士の場合も、機種や会社の違いを超えてメールをする手段としてE-Mailが利用されているのだ。
こうした人達を含めれば、2001年1月1日現在、日本におけるインターネット人口は、3000万人をはるかに越しているのではなかろうか?
2001.1.1